鶏清湯のスープ作りで大切にしている5つのポイント

あれこれ

「鶏清湯ってどうやって作るの?」「なんであんなに澄んでいるのに、旨みがしっかりあるの?」——お客さんからよくいただく質問です。

鶏清湯(チキンチンタン)は、見た目こそシンプルですが、実は誤魔化しが一切きかないスープ。雑に作れば一発でバレる。濁らせたら終わり。「あっさりなのに物足りない」と思われたら、そのお客さんはもう来てくれない。そういう緊張感の中で、毎日スープと向き合っています。

今回は、私・柳田が鶏清湯のスープ作りで意識している5つのポイントをそのままお話しします。ラーメン好きの方にも、「和田屋ってどんな店なんだろう」と気になっている方にも、楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。

こんな方におすすめ

  • ✅ 鶏清湯ラーメンのスープがどうやって作られているか知りたい方
  • ✅ 津田沼でこだわりのあっさりラーメンを探している方
  • ✅ 「あっさりなのに旨みがある」スープの理由が気になっている方
  • ✅ らーめん和田屋に行ってみようか迷っている方
  • ✅ ラーメンのこだわりを店主の言葉で聞きたい方
鶏清湯のスープ作りで大切にしている5つのポイント | らーめん和田屋

そもそも「鶏清湯」とは何か

鶏清湯とは、鶏をベースに取ったスープを丁寧に澄ませた、いわゆる「透き通ったスープ」のこと。豚骨のように白濁させず、昆布やカツオのように魚介で補強するわけでもなく、鶏そのものの旨みだけで勝負する、ある意味で「逃げ場のないスープ」です。

津田沼の飲食シーンを見渡すと、こってり系・濃厚系のラーメン店はそれなりにあります。でも鶏清湯を看板に掲げている店は、正直なところかなり少ない。そこに私が飛び込んだ理由は、「自分が毎日食べられるラーメンを作りたかった」という、シンプルな動機でした。

居酒屋、バー、カフェ、ハンバーグ屋——津田沼の飲食業界で20年、いろんな業態を経験してきた私が最終的にたどり着いたのが、この鶏清湯という世界です。

ポイント①〜②:仕込みの段階で8割が決まる

ポイント① 血抜きに妥協しない

鶏清湯の大敵は「臭み」と「濁り」。この2つを生み出す最大の原因が、骨の中に残った血液です。

うちでは仕込みの最初に、鶏ガラを流水でしっかり洗い、その後に一度「霜降り」を行います。熱湯でサッとくぐらせて余分な血や脂を取り除く、この一手間を省くと後から絶対に後悔する。20年の経験でそれは痛いほどわかっています。

霜降り後はすぐに冷水で締めて、残った血合いや汚れを丁寧に除去。この作業だけで、スープの澄み方がまったく変わります。ここで「まあいいか」と思った瞬間、その日のスープは負けです。

ポイント② 火加減は「沸かさない」が鉄則

鶏清湯を澄ませ続けるうえで最も重要なのが、煮出している間の火加減です。

ボコボコと激しく沸騰させると、脂と水が乳化して白濁します。これが豚骨スープなら狙い通りなのですが、鶏清湯ではNG。うちでは「湯面がふわっと揺れる程度」のごく弱火を、ずっとキープし続けます。

具体的には、温度計を使って85〜90℃の範囲を守ること。これを数時間続けることで、鶏の旨みだけがじわじわとスープに溶け出してくれます。火が強すぎると台無し、弱すぎると旨みが出ない——この絶妙なラインを毎日維持するのが、実は一番神経を使う作業です。

✓ ここまでのポイント

  • 鶏清湯は「透き通ったスープ」が命。雑に作ると臭みと濁りが出る
  • 血抜き・霜降りという仕込みの丁寧さが、スープの質を8割決める
  • 沸騰させずに85〜90℃をキープする火加減が、澄んだ黄金色を生む

ポイント③〜④:旨みの設計と素材の選び方

ポイント③ 素材はシンプルに、でも「何を入れるか」は真剣に考える

鶏清湯のスープに使う素材は、多ければいいわけじゃない。むしろ「何を入れないか」の方が大事だと思っています。

うちが使っているのは、鶏ガラをメインに、長ネギの青い部分、生姜、そしてわずかな香味野菜。これだけ。魚介は入れません。昆布も入れません。鶏の旨みをピュアに引き出したいから、余計なものを加えない。

その代わり、鶏ガラの質には徹底的にこだわっています。新鮮な素材を使うことで、スープの透明感と甘みがまるで違う。「あっさりなのになぜか飲み干してしまう」というお客さんの感想は、この素材選びへの投資が実を結んでいる証拠だと思っています。

ポイント④ タレとスープのバランスは「引き算」で考える

スープ単体でどんなに美味しくても、タレ(かえし)とのバランスが崩れると、ラーメン全体が壊れます。

鶏清湯のスープはもともと淡白なので、タレが強すぎると「スープの良さ」が死んでしまう。逆にタレが弱すぎると、ぼんやりした印象になる。

私が意識しているのは「スープの甘みを殺さない塩加減」。醤油ダレを使う場合も、鶏の旨みの邪魔をしないよう、少量で深みを出せるブレンドを何度も試して今の配合にたどり着きました。オープンから2年、この配合は一度も妥協していません。

「津田沼でラーメン食べるならここに来るようになった」

常連のお客様より

「飲んだ後にちょうどいい味でリピートしている」

会社員のお客様より

ポイント⑤:毎日「ちゃんと飲む」という当たり前の習慣

5つ目のポイントは、技術の話ではありません。

毎日、営業前に自分でスープを飲んで確認する——これだけです。

「当たり前じゃないか」と思われるかもしれませんが、20年飲食の世界にいると、これが意外とできなくなる人が多い。忙しい、疲れた、昨日と同じ作り方だから大丈夫……そういう思い込みが、スープの品質を少しずつ下げていきます。

鶏清湯は特に、気温・湿度・素材のコンディションによって毎日微妙に表情が変わります。だからこそ「今日のスープはどうか」を、自分の舌で確かめることが絶対に必要。数値や手順だけでは管理しきれない、その日その日の微調整を積み重ねることが、安定した美味しさにつながっています。

千葉テレビに取材していただいた際も、「なぜ安定した味を保てるのか」という質問をいただきました。答えはシンプルで、「毎日飲んでいるから」。それだけです。

まとめ:透明なスープに、20年分の経験が詰まっています

鶏清湯のスープ作りで大切にしている5つのポイント、いかがでしたでしょうか。改めて整理すると——

  • ① 血抜き・霜降りを妥協しない
  • ② 沸騰させない火加減を守る
  • ③ 素材はシンプルに、質で勝負する
  • ④ タレとのバランスは「引き算」で考える
  • ⑤ 毎日自分の舌で確認する

この5つ、どれか一つでも手を抜いたら、あのスープにはなりません。逆に言えば、この5つを愚直に続けることだけが、「津田沼では珍しいあっさりらーめん」としてお客さんに選んでもらえる理由だと思っています。

JR津田沼駅北口から歩いて3分。月〜日のランチも、仕事帰りの夜も、ぜひ一度スープを飲みに来てください。一口飲んでいただければ、言葉よりずっと伝わるものがあるはずです。

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