鶏清湯の透明感を守るためにやめたこと

あれこれ

ラーメンのスープを仕込んでいるとき、「もっと濃くしたほうが受けるかな」と思ったことが、正直なところ何度かありました。津田沼の街を歩けば、こってり系・濃厚系のラーメン屋さんがずらりと並んでいます。そのなかで、あえて透き通ったスープを出し続けることに、最初はちょっとした不安がなかったといえば嘘になります。でも今は、この選択が正解だったと確信しています。

今回は、らーめん和田屋の鶏清湯がどうして透明感を保てるのか、そのためにあえて「やめたこと」を正直に書かせてください。

こんな方におすすめ

  • ✅ 津田沼で本格的なあっさりラーメンを探している方
  • ✅ 子どもや家族と一緒に食べられるラーメンを知りたい方
  • ✅ 鶏清湯のスープにこだわりを持つラーメンを味わいたい方
  • ✅ 化学調味料に頼らない丁寧な味を求めている方
  • ✅ 津田沼駅近くで気軽に入れる一杯を探している方
鶏清湯の透明感を守るためにやめたこと | らーめん和田屋

「強火で早く」をやめた

鶏清湯のスープを炊くとき、最初に手放したのが「強火で一気に仕上げる」というやり方でした。飲食の現場では、回転率や仕込み時間の短縮を考えると、どうしても火力を上げたくなります。居酒屋、バー、カフェ、ハンバーグ屋——私・柳田は津田沼一筋20年でいろんな業態を経験してきましたが、スピードが求められる現場ほど「強火」に頼りがちなのは正直なところです。

ただ、鶏清湯だけはそれができません。強火で沸騰させると、鶏のたんぱく質がスープに溶け出して白濁してしまう。あの琥珀色の透明感は、じっくり低温で引き出した旨みの結晶なんです。手間と時間がかかるぶん、1杯に込められる誠実さが違うと、自分では思っています。

「旨みの底上げ」を化学調味料に頼るのをやめた

津田沼の歓楽街、JR津田沼駅北口エリアは夜も賑やかな街です。仕事帰りのサラリーマンが一杯引っかけて、シメにラーメンを食べていく——そういうお客さんが多いこの街では、インパクトのある味が好まれやすいのも確かです。化学調味料を使えば、一発で「おっ、うまい!」という強い印象を出せます。

でも、うちがやめた理由は単純で、「子どもでも飲み干せるスープを出したかった」からです。お子様連れのご家族が来てくださることも多くて、小さなお子さんがスープを最後まで飲んでくれる姿を見ると、これが正解だったなとしみじみ思います。化学調味料に頼らず、鶏の旨みと丁寧な下処理だけで仕上げる。そのぶん仕込みは手間がかかりますが、家族みんなで「おいしい」と言ってもらえる一杯を目指しています。

「麺を妥協する」のをやめた

スープにこだわっても、麺が合わなければ台無しになります。うちでは早川製麺所さんと一緒に共同開発したオリジナルの特注麺を使っています。全粒粉入りで、小麦本来の香りがふわっと立ち上がる麺です。この麺が完成するまで、何度も試作をお願いして、一緒に食べて議論しました。

あっさりした鶏清湯のスープに合わせるには、麺自体が主張しすぎてもいけないし、かといって存在感がなさすぎてもいけない。そのバランスを突き詰めた結果、今の麺に行き着きました。「スープを引き立てながら、食べた後に麺の余韻も残る」——そんな麺を、津田沼から発信できていることを誇りに思っています。

✓ ここまでのポイント

  • 鶏清湯の透明感は「強火をやめ、じっくり低温で炊く」ことで生まれる
  • 化学調味料に頼らず鶏の旨みだけで仕上げるため、子どもも安心して飲み干せるスープになっている
  • 早川製麺所との共同開発オリジナル麺が、あっさりスープと絶妙なバランスを生み出している

「常連さんだけの店」にするのをやめた

津田沼という街は、学生さんも多く、ロッテファンの方もいれば、仕事終わりの会社員の方もいる、いろんな人が交差するエリアです。そんな街で2年間やってきて、意識するようになったのが「初めての方が入りやすい店であり続けること」でした。

常連さんだけが居心地よくて、初めての方がなんとなく入りにくい——そういう店にはしたくないな、とずっと思っています。カウンター席を中心に20席のコンパクトな空間ですが、一人でふらっと入ってきても自然に馴染めるよう、スタッフの声がけや席の配置も気を配っています。女性の一人来店も増えていて、それが一番うれしい変化のひとつです。

「一人でも入りやすくて通いやすい」

常連のお客様より

この言葉をいただいたとき、「やめて正解だった」ともう一度確認できた気がしました。敷居を低く保つことは、実は意識しないとすぐに崩れてしまうんです。常連さんが増えるほど、内輪感が出やすくなる。だからこそ、初来店の方に「また来ようかな」と思ってもらえるかどうかを、毎日のチェック項目にしています。

家族で来ても、一人で来ても、「本物の一杯」を

津田沼駅北口から歩いて3分。目の前にはコインパーキングもありますので、お車でお越しのご家族にも立ち寄りやすい場所です。お子様メニューもご用意していますし、未就学児のお子さんも大歓迎です。

鶏清湯らーめんは、大人が食べれば旨みの奥行きに唸り、子どもが食べれば「おかわりしたい」と言ってくれる——そういう一杯を作り続けるために、これからもやめるべきことはやめていきます。千葉テレビでもご紹介いただきましたが、取材のカメラを前にしても、厨房での姿勢は変わりません。

飲んだ後のシメでも、ランチでも、家族の週末のお出かけのついでにでも。津田沼でラーメンを食べるなら、一度らーめん和田屋に来てみてください。透明感のある鶏清湯の一杯が、きっと「また来たい」と思ってもらえる味になっていると信じています。

まとめ:やめることで守れた、一杯の誠実さ

強火をやめ、化学調味料をやめ、麺の妥協をやめ、常連だけの内輪感をやめる。やめることで生まれるのは、スープの透明感だけじゃなくて、お客様との誠実な関係だと思っています。

津田沼で本物のあっさりラーメンを、家族みんなで、あるいは一人でゆっくり味わいにきてください。どんなシーンでも、心を込めた一杯でお待ちしています。

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